
こんにちは!re:shine編集部です。
フリーランスエンジニアとして稼働していると、ふとした瞬間に「自分の単価は、これで合っているのだろうか」と考えることがあると思います。相場を調べてみても、出てくるのは平均値と職種別の一覧ばかり。自分がその平均より下だったとき、なぜ下なのかまでは教えてくれません。
この記事では、相場の数字を確認したうえで、その単価がどこでどう決まっているのかという構造の話をします。スキルを磨いているのに単価が動かない、という感覚に心当たりがある方に読んでいただきたい内容です。

- 1、フリーランスエンジニアの単価相場は、実際いくら?
- (1)主要な調査が示す平均月単価
- (2)平均の裏にある大きな幅
- (3)平均値より「幅」に注目したほうがいい理由
- 2、スキルを上げているのに、なぜ単価が上がらない?
- (1)単価を決めているのはスキルだけではない
- (2)企業が払う金額と、手元に届く金額は違う
- (3)仲介が挟まるほど手取りが削られる構造
- (4)スキルを磨いても届かない部分がある
- 3、企業側は、何を基準に単価を決めているの?
- (1)予算は業務の難易度より先に引かれている
- (2)企業が「単価を上げてもいい」と判断する場面
- (3)技術力以外で評価されているもの
- 4、AIを使いこなせば単価は上がる?
- (1)生産性が上がっても単価に反映されていない人は多い
- (2)「作業が速くなる」と「提供価値が上がる」は別の話
- (3)AIで浮いた時間を何に振り向けるか
- 5、自分の単価を上げるために、動かせる変数は?
- (1)誰と契約しているか
- (2)どの工程を担当しているか
- (3)切り出すタイミングと材料の揃え方
- (4)単価交渉で伝えるべきこと、伝えなくていいこと
- 6、単価を上げる以外の選択肢は?
- (1)月単価ではなく「時間あたりの手取り」で考える
- (2)フリーランスを続ける前提を一度外してみる
- 7、フリーランスエンジニアの単価に関するよくある質問
- Q1. フリーランスエンジニアの平均単価はいくら?
- Q2. 単価交渉はどのタイミングで切り出すのがいい?
- Q3. 経験3年でも月80万円は狙える?
- Q4. 単価を上げると契約を切られない?
- 8、まとめ
1、フリーランスエンジニアの単価相場は、実際いくら?
結論から言うと、フリーランスエンジニアの月額平均単価は、調査によって集計の対象が異なりますが、おおむね78万円から80万円のあたりです。ただし、この平均値だけを見ても、自分の単価が適正かどうかは判断できません。
(1)主要な調査が示す平均月単価
エン株式会社が毎月実施している定点調査によると、2026年6月のフリーランス案件の月額平均単価は78.5万円でした。集計対象は同月末時点で掲載されていた408,133件の案件です(*1)。
一方、ファインディ株式会社が2026年3月に発表した調査では、フリーランスエンジニア265名の平均月単価は約80万円、時間単価は5,319円でした。前回調査の時間単価5,138円から上昇しています(*2)。
この2つの数字は近く見えますが、性質が異なります。前者は「募集時に提示されている単価」、後者は「エンジニア本人が回答した単価」です。案件として世に出ている金額と、実際に受け取っている金額は、必ずしも同じではありません。
*1参考:エン株式会社「2026年6月度 フリーランスエンジニア月額平均単価78.5万円。職種別の最高単価は「AIエンジニア」で198万円」2026年7月
*2参考:ファインディ株式会社「【2026年最新調査】フリーランスエンジニアの平均月単価約80万円。コード生成にAI活用で月単価に約10万円の差。」2026年3月
(2)平均の裏にある大きな幅
同じ調査でも、最高単価と平均単価には大きな開きがあります。エン株式会社の2026年6月度調査では、同じ月に掲載されていた案件のなかで、職種別の最高単価はAIエンジニアの198万円でした(*1)。同月の平均78.5万円と比べると、2.5倍以上の開きがあります。
経験年数別・言語別の目安を示した記事も多くありますが、出典となる調査が記事ごとに異なり、数字も揃っていません。数十万円単位でずれることもあるため、細かい数字をそのまま自分に当てはめるのは危険です。
*1参考:エン株式会社「2026年6月度 フリーランスエンジニア月額平均単価78.5万円。職種別の最高単価は「AIエンジニア」で198万円」2026年7月
(3)平均値より「幅」に注目したほうがいい理由
平均から離れるほど、その差を生んでいるのは「スキルの差」だけではなくなります。同じ技術スタック、同じ経験年数でも、月単価に大きな差がつくことがあります。
つまり、相場表を見て自分の位置を確認しても、そこから先には進めないのです。知るべきなのは平均値との距離ではなく、その距離を生んでいる要因のほうです。
2、スキルを上げているのに、なぜ単価が上がらない?
スキルを磨いても単価が動かない場合、原因が自分の外側にあることがあります。単価は個人の能力だけで決まっているわけではないからです。
(1)単価を決めているのはスキルだけではない
単価は、自分ひとりのスキルだけで決まるものではありません。発注する企業と、そのあいだに立つ人たちを含めた取引の結果として決まる部分があるからです。
多くの解説記事では、単価を「スキルの関数」として説明します。言語を増やし、上流工程を経験し、資格を取れば単価は上がる、という構図です。その説明が間違っているわけではありませんが、片側しか見れていないのが実態です。
(2)企業が払う金額と、手元に届く金額は違う
見落とされやすいのが、企業が支出している金額と、エンジニアが受け取る金額は別だという事実です。あいだに事業者が入る場合、その差額は仲介にかかるコストとして扱われます。
営業活動、契約手続き、稼働管理、請求処理。どれも実際に発生する業務なので、コストが乗ること自体は不自然ではありません。ただ、エンジニア側からはその内訳が見えにくく、自分の単価が何を基準に決まったのかを確かめる手立てがないという問題が残ります。
(3)仲介が挟まるほど手取りが削られる構造
商流が深くなる、つまり企業と自分のあいだに入る事業者の数が増えるほど、それぞれの段階でコストが乗ります。二次請け、三次請けと下がっていくほど、手元に届く割合は小さくなります。
ここで重要なのは、商流の深さは自分の技術力とは無関係だという点です。どれだけ良いコードを書いても、構造そのものは変わりません。

(4)スキルを磨いても届かない部分がある
自分の単価が上がらない理由を、すべて自分の能力不足に求めてしまう方も見られます。しかし単価の一部は、契約の入り口の時点ですでに決まっています。
学習を続けることには当然意味があります。ただ、努力の方向を決める前に、いま自分がどういう構造の中にいるのかを一度確認したほうが早いこともあるのです。
3、企業側は、何を基準に単価を決めているの?

企業は、業務の難易度を積み上げて単価を計算しているとは限りません。re:shineで企業の採用活動を見てきた経験から言うと、先に予算があり、そこに収まる人を探しているケースが目立ちます。
(1)予算は業務の難易度より先に引かれている
開発チームの体制を決める段階で、人件費の枠が先に固まっていることもあります。「この難易度ならこの単価」ではなく、「この予算で頼める人を探す」という順序になっている現場も見られます。
だからこそ、提示された単価が自分の実力の評価そのものだとは限りません。その企業の予算の都合が反映されているだけ、という場合もあります。
(2)企業が「単価を上げてもいい」と判断する場面
とはいえ、企業が単価の引き上げに応じることもあります。応じるのは、代替が見つけにくいと判断されたときです。
具体的には、その人が抜けると開発が止まる、立ち上がりが早く教える手間がかからない、仕様の曖昧な部分を自分で詰めてくれる、といった状況です。いずれも「作業量」ではなく「任せられる範囲の広さ」に対する評価だと言えます。
(3)技術力以外で評価されているもの
企業がエンジニアを評価するとき、コードの質と同じくらい見ているのが、認識合わせのしやすさです。前提の確認が早い、詰まったときに早めに共有してくれる、進捗の見通しが立つ。こうした要素は、発注側にとっては直接コストに跳ね返ります。
技術力が同じくらいの2人がいたとき、単価差を生んでいるのがこの部分であることもあります。地味な話に見えますが、単価への影響は決して小さくありません。
4、AIを使いこなせば単価は上がる?
上がる人と上がらない人に分かれています。生成AIを使えること自体が、そのまま単価に直結するわけではありません。
(1)生産性が上がっても単価に反映されていない人は多い
ファインディ株式会社の調査では、コードの50%以上を生成AIで書いている層の平均月単価は84万円前後で、活用度が25%以下の層より約10万円高いという結果が出ています(*3)。
ただし同じ調査では、エンジニアの81.9%が「AIによって生産性が向上した」と答えている一方、生産性が上がった層のうち直近1年で「月単価が上がった」と回答したのは約4割にとどまりました。生産性の向上と単価の上昇は、多くの人にとってつながっていないのが実情です。
*3参考:ファインディ株式会社「【2026年最新調査】フリーランスエンジニアの平均月単価約80万円。コード生成にAI活用で月単価に約10万円の差。」2026年3月

(2)「作業が速くなる」と「提供価値が上がる」は別の話
理由はシンプルで、稼働時間や稼働日数に応じて報酬が決まる契約では、原則として作業が速くなっても請求額は変わらないからです。むしろ、同じ稼働時間でより多くのタスクをこなす形になり、単価あたりの負荷だけが増えることもあります。
生産性の向上を単価に変えるには、契約している内容そのものを変える必要があります。速く終わらせることと、任される範囲を広げることは、別の行動なのです。
(3)AIで浮いた時間を何に振り向けるか
浮いた時間をそのまま作業量の上積みに使うと、単価は動きません。設計の検討、技術選定への関与、仕様の詰めといった、これまで手が回らなかった領域に時間を振り向けたときに、はじめて評価の対象が変わります。
5、自分の単価を上げるために、動かせる変数は?

動かせる変数は、大きく3つあります。誰と契約しているか、どの工程を担当しているか、そしてどう交渉するかです。ここまでの話を、実際に動かせるものとして整理していきます。
(1)誰と契約しているか
最も効きやすいのに、最も見落とされやすい変数です。同じ業務内容でも、企業と直接契約している場合と、あいだに複数の事業者が入っている場合とでは、手元に残る金額が変わります。
いま自分がどういう商流の中にいるかを把握できていない方は、まずそこを確認してみてください。契約書に書かれた発注元が、実際に開発している企業と同じかどうか。この一点を見るだけでも、自分の報酬に何段分の中間コストが乗っているのかが見えてきます。
(2)どの工程を担当しているか
実装だけを請け負っている状態は、代替が効きやすいと判断されがちです。要件の整理、技術選定、設計の議論といった、実装の手前の工程にどれだけ関われているかが、単価の判断に影響します。
いきなり担当範囲を変えるのは難しいので、いまの現場で「ここは自分が決めていい」と言われる領域を少しずつ増やしていくのが現実的です。
こうして任される範囲が広がると、単価の相談だけでなく、契約の形そのものを見直す話につながることもあります。
(3)切り出すタイミングと材料の揃え方
交渉に適しているのは、契約更新の直前ではなく、成果が具体的に見えているタイミングです。障害対応をやり切った直後、担当機能をリリースした直後などが分かりやすい機会になります。
材料としては、担当範囲がどう広がったか、どの判断を自分が引き取ったかを、時系列で書き出しておくと話が早くなります。感覚ではなく事実で説明できる状態にしておくことが大切です。
なお、2024年11月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス新法)では、報酬の支払期日を原則として物品等を受け取った日から数えて60日以内に設定することが義務づけられています。また、1か月以上の業務委託をした場合には、通常の対価に比べて著しく低い報酬額を不当に定めることも禁止されています(*4)。交渉の前提として、こうしたルールを知っておくと安心して話ができます。
*4参考:政府広報オンライン「フリーランスが安心して働ける環境づくりのための法律、2024年11月からスタート!」2024年8月
(4)単価交渉で伝えるべきこと、伝えなくていいこと
伝えるべきなのは、自分が担っている範囲と、その結果として企業側が何を得ているかです。逆に、生活費が上がった、他社の相場が高い、といった自分側の事情は、交渉材料としては弱くなります。
企業が判断しているのは「この人にいくら払う価値があるか」なので、その判断に必要な情報を渡すことが交渉の実質です。
6、単価を上げる以外の選択肢は?

月単価という一つの数字だけを追いかけると、見落とすものがあります。視点を変える選択肢も持っておくと、判断の幅が広がります。
(1)月単価ではなく「時間あたりの手取り」で考える
月単価が高くても、稼働日数が多く、移動や事務作業に時間を取られていれば、時間あたりの手取りは下がります。先ほどのファインディ株式会社の調査でも、時間単価6,000円以上の層では週3日以下で稼働する割合が増えているという結果が出ています(*2)。
高い月単価と、短い稼働で高い時間単価を得ることは、必ずしも同じ方向ではありません。自分がどちらを求めているのかを、一度言語化してみてください。
*2参考:ファインディ株式会社「【2026年最新調査】フリーランスエンジニアの平均月単価約80万円。コード生成にAI活用で月単価に約10万円の差。」2026年3月
(2)フリーランスを続ける前提を一度外してみる
先の同調査では、全体の約25%が正社員への転向を選択肢として検討していると回答しています。一方で、時間単価が高い層ほどフリーランスの継続意向が強い傾向も見られました(*2)。
すでに一緒に働いている企業と、業務委託から正社員へ移行するという道もあります。トランジション採用と呼ばれる考え方で、互いをよく知ったうえで判断できる点が特徴です。単価が頭打ちだと感じたとき、上げる以外の出口があることは知っておいて損はありません。
*2参考:ファインディ株式会社「【2026年最新調査】フリーランスエンジニアの平均月単価約80万円。コード生成にAI活用で月単価に約10万円の差。」2026年3月
7、フリーランスエンジニアの単価に関するよくある質問
ここからは、読者のみなさんからよく寄せられる疑問に、サクッとお答えしていきます!
Q1. フリーランスエンジニアの平均単価はいくら?
月額でおよそ78万円から80万円です。エン株式会社の2026年6月度調査では掲載案件の月額平均単価が78.5万円、ファインディ株式会社の2026年3月発表の調査では回答者の平均月単価が約80万円でした(*1)(*2)。ただし職種や担当工程による幅が大きく、平均から離れた位置にいる方も多くいます。
*1参考:エン株式会社「2026年6月度 フリーランスエンジニア月額平均単価78.5万円。職種別の最高単価は「AIエンジニア」で198万円」2026年7月
*2参考:ファインディ株式会社「【2026年最新調査】フリーランスエンジニアの平均月単価約80万円。コード生成にAI活用で月単価に約10万円の差。」2026年3月
Q2. 単価交渉はどのタイミングで切り出すのがいい?
成果が具体的に見えている直後が適しています。契約更新の直前は企業側の予算が固まっていることが多く、応じる余地が小さくなりがちです。担当機能をリリースした直後や、任される範囲が広がった直後に、事実を添えて相談するのが現実的です。
Q3. 経験3年でも月80万円は狙える?
可能性はあります。単価は経験年数だけで決まるものではなく、担当している工程と商流の深さが大きく影響するためです。実装以外の工程に関わっているか、直接契約に近い形になっているかを確認してみてください。
Q4. 単価を上げると契約を切られない?
不安になる気持ちは分かりますが、事実に基づいた交渉をしたことが、そのまま契約の終了につながるとは限りません。むしろ企業側にとっては、条件の相談ができない関係のほうがリスクになります。伝え方として、担っている範囲と成果を先に共有したうえで相談する形にすると、話が進みやすくなります。
8、まとめ
単価は、自分の価値に付けられた点数ではありません。企業の予算、商流の深さ、担当している工程、そして交渉の有無という複数の要素が重なった結果として表れる数字です。
だからこそ、相場表の平均と自分を比べて落ち込む必要はないんです。見るべきなのは、その数字を作っている要素のうち、自分が動かせるものはどれか、という一点です。
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自分の単価がどう決まっているのかを知ることは、これからの働き方を自分で選ぶための材料になります。納得できる条件で、開発を続けていってください!
この記事を書いた人
re:shine編集部
エンジニアと企業のより良いマッチングを目指し、フリーランスとして働くうえで役立つ多彩なテーマを発信しています。生成AIの普及や働き方の多様化など、変化の激しいエンジニア市場において、フリーランスエンジニアの皆様に寄り添い、明日から活用できる情報をお届けします。
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